全くお酒を飲まない両親のもとで育ちましたが、私は社会人になってから付き合いの中で自然とお酒を飲む機会が増えました。
居酒屋や街中で泥酔して動けなくなっている人を見ると、正直「なぜそこまで飲むのか」と自己管理の甘さを疑ってしまいます。
飲まない家庭で育った自分と、酒席に慣れた自分、そして泥酔者——それぞれの立場から酒癖について向き合ってみます
整心ポイント(酒癖の背景にある環境や事情を知ることで見方が変わる)
お酒を拒絶する人には、背景があるかもしれない
家族や過去の人間関係に、アルコールによって傷つけられた経験を持つ人は少なくありません。
飲まないと決めている人の中には、単なる嗜好ではなく、「もうあんな思いはしたくない」という切実な背景があることもあります。
お酒を遠ざける人ほど、深い過去があるのかもしれません。
酔うことが、心のブレーキをゆるめる役割にもなる
酒癖が悪くなる人は、実は普段の生活で我慢を重ねている可能性もあります。
誰にも吐き出せない愚痴や不満が、酒に流れ込むことでようやく「感情を放てる」場になっているのかもしれません。
見方を変えれば、それは周囲に八つ当たりせずに済ませるための選択とも捉えられます。
素面の姿を知っていれば、泥酔の姿も受け止めやすくなる
普段は礼儀正しく、真面目で信頼できる人が、たまたまお酒で失敗することはあります。
そんなとき、普段の人柄を知っていれば、泥酔状態を「その人すべて」とは思わずに済むはずです。
ノンアル状態のその人を基準に、酔っている今を少し俯瞰してみましょう。
ゆるしポイント(泥酔の裏にある理由や人間性に目を向けることで、見方が優しくなる)
私たちはつい、酔って乱れる人を「自己管理ができない」と一刀両断してしまいがちです。
しかし、お酒を飲まない人の背景には辛い記憶があることもあり、逆に飲む人には、飲むことに救われている一面もあるのです。
泥酔してしまう人も、普段は律儀で真面目な人かもしれません。
接待や人付き合いで避けられない酒の場があり、その中で限界を超えてしまったのかもしれません。
人それぞれの立場や状況に思いを馳せたとき、目の前の「泥酔した姿」だけで判断せずに、少し優しい目で見ることができるようになります。
ゆるすことは、発想の転換によって心を整えていくことです。
あなたは今日、何をゆるしましたか?