就職氷河期世代を、ゆるす

社会をゆるす

私も含む就職氷河期世代は、バブル崩壊の余波を受けた厳しい時代に社会へ出た世代です。
希望が打ち砕かれ、非正規、就転職、失業を経験した人も多く、その影響は今も続いています。
しかしその一方である種の豊かさを育んでもいました。
今回は、そんな就職氷河期世代の方が自分をゆるせるように考えていきたいと思います。

好景気を体験した「最後の世代」

就職氷河期世代は、昭和後期から平成初期にかけて学生時代を過ごし、日本が豊かだった時代を肌で感じた最後の世代です。

親の世代は中流意識が強く、当時の日本は安定感がありました。これにより、「当たり前の生活水準」が高く設定されたまま、バブル崩壊の現実に直面するまで、ある程度の裕福さは経験出来た世代でした。

平成以降の世代との価値観のギャップ

昭和生まれに比べて平成生まれの世代は、バブル崩壊後の低成長・閉塞感の中で育ってきました。

就職氷河期世代との比較で、彼らは社会に対する期待値が低く、自己防衛的な価値観を持ちやすいと言われています。

このギャップは、世代間の不理解や偏見を生む原因の一つにもなっています。

同質性と絆のある育ち方

就職氷河期世代は、同じような価値観や環境で育った人が多く、横のつながりが強い傾向にあります。

言い換えれば、学校教育や家庭文化も各家庭で似ていたため、共感し合える仲間が多かったという背景があります。

これは、社会人として働く上におけるチームワークや協調性においては大きなの強みでもあります。

就職氷河期世代は、バブル崩壊という不運に見舞われた被害者として見られがちですが、実は好景気の記憶や中流文化の価値観を今に伝える貴重な世代でもあります。

経済格差が広がる現代においても、高収入や成功を収めているこの世代の人もいるため、一括りに否定するのではなく、多面的に理解することが大切です。

視点を変えれば、世代への不満は「共感」へと変わっていきます。

ゆるすことは、発想の転換によって心を整えていくことです。

あなたは今日、何をゆるしましたか?