夏の猛暑を、ゆるす

環境をゆるす

35度を超えるような猛暑は、熱中症や電力ひっ迫など深刻な問題を引き起こす「災害」とも言える存在です。
しかし、その暑さを違う角度から見つめ直すことで、心の中にあったイライラや不満が少しずつほぐれていくかもしれません。
今回は、「夏の暑さ」をどう受け止め、どう整えるかを考えていきます。

命を脅かす暑さの中にある「自然の力」

猛暑は明らかに体にこたえるものであり、とくに高齢者や子どもにとっては命に関わるリスクさえあります。

しかしこの厳しい暑さは、自然が持つダイナミックな力の現れでもあります。

都市部ではしばしば「迷惑な暑さ」とされるものも、地球の大きな循環の一部だと捉えると、少し違った見方ができるかもしれません。

暮らしの工夫や技術革新の「きっかけ」

猛暑のたびにエアコン依存が進み、電気代の増加や環境への影響が懸念されます。

しかしその一方で、日本の住宅設備や省エネ技術は年々進化し、効率よく快適な空間をつくる工夫が増えてきました。

つまり、猛暑は私たちの暮らしの工夫や技術革新を促す「きっかけ」にもなっているのです。

作物を育てる「強さ」としての暑さ

一見すると害ばかりに思える猛暑ですが、強い日差しと高温は農作物の成長には欠かせません。

特に米や果物などは、日照が十分であることで糖度が上がり、味も良くなります。

暑さがあってこそ、私たちは季節の恵みを味わうことができるのです。

梅雨の雨が「恵みの雨」とされるならば、猛暑の太陽もまた「恵みの陽射し」と捉え直すことができます。

確かに暑さは体力を奪い、不快感をもたらしますが、その一方で作物を育て、私たちの食生活を豊かにしてくれています。

暑さの“つらさ”を否定せず、その“意味”に目を向けることで、心に少し余裕が生まれてくるかもしれません。

ゆるすことは、発想の転換によって心を整えていくことです。

あなたは今日、何をゆるしましたか?